Finale Love
「弥生を信じることしか出来ません。
弥生自身の問題ですから」

「雄祐なら、絶対にそうゆうと思った。
オマエ、絶対にそうゆうところ折れんもんな。
だから、弥生ちゃんは雄祐を真っ直ぐに思い続けることが出来るんだろうな」

「哲也さん・・・
わかってたんですか?」

「わかるに決まってるだろう。
オマエって、わかりやすいんだよ」

「そっすか?」

「俺は弥生ちゃんと雄祐の深い関係はあまりわからないけど、でも、今度はオマエが弥生ちゃんを支えてやる番じゃねえのか?
オマエが弥生ちゃんに支えられたように、雄祐なら、それが出来ると俺は信じてる」

「哲也さんー・・・」

「弥生ちゃんだって、雄祐のこと、出来ると想ったから、ありのままの自分を見せたんじゃねえのかなー?
雄祐だってわかってるだろう?
ありのままの自分を見せるってことは、誰もが出来ることじゃない。
弥生ちゃんだから出来たんだぞ。
その気持ちがあったから、オマエ自身が支えられてていつでもオマエらしくいられた。
オマエ、それだけ弥生ちゃんに愛されてるんだぞ。
オマエにとって大きいつまづきで大きい壁かもしれない。
でもそれは、まだ見ぬ自分の未来につながる道なんだぞ。
そのキッカケをくれたのは弥生ちゃん自身、ほかにいないだろう?
こんなに、オマエのことを大切に想ってくれて、オマエだけのことを想ってくれる人なんて、今までいたか?
俺は弥生ちゃん以外、考えられない。
ここまで雄祐を変えてくれて認めてくれて支えてくれた女はいなかったはず。
雄祐だってそれはわかってるよな?
雄祐にとって、弥生ちゃんがどれだけ大切で、どれだけ、かけがえのない存在かわかるよな? 弥生ちゃんはそれがわかった上でオマエのためを想って離れたんだぞ。
それがどうゆう意味を指してるか、雄祐にはもうーわかってるだろう?
じゃなきゃー悩むことなんてねえーよな」

「俺、哲也さんに言われなきゃ弥生の思いに気づけなかった。
弥生がそこまで俺のことを愛してくれてるなんて、思いもしなかった。
俺、全然、弥生の気持ちに気づいてやれなかった。
でも、アイツは俺のことをわかっていてくれた。
俺はただ、弥生のその思いに甘えて逃げた。
弥生が側にいてくれたから、俺が俺らしくいられて、崩れることはなかった。
でも、本当はそれじゃいけねえんだよなって俺が自分の足で立たなきゃいけねえんだよなっ
て。
そのために弥生は自分の気持ちを言わず俺から離れてくれた。
哲也さん?」

「ん?」

「俺って、ホント、ダメダメの男っすね。
好きな女の気持ちすら気づけないなんて、ホント、男として情けないっす」

「弥生ちゃんは、そんなオマエをわかった上で今までついてきてくれたんだぞ。
その弥生ちゃんの気持ち、何があっても、手離すなよ。
それがオマエの気持ちなんだから」

「はい。
哲也さん、ありがとうございます」

「俺が出来ることはこれぐらいだ。
あとは雄祐自身だぞ」

「はい」

哲也はスタジオへと戻った。

今、俺、ようやく、弥生が言葉にしなかった深い気持ちや想いに気づけた。

なのに・・・
俺は今、ここにいて、ライブのリハやってる。

そんなんでいいのか?

そんな時、スタジオ内にいる聖隆が扉を開け雄祐に声をかけた。

「雄祐?」

「はい」
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