Finale Love
ちょうどその時にyasuは自宅スタジオに忘れ物をとりにきていた。

なんだ、このマキシシングル?

弥生が聞いてたんか?

yasuはそう思いながらCDを手に取り表のジャケットを見た。

そこには世間で注目されてる曲のタイトルが書かれてあった。

この曲って?!

まさか?!

弥生が?!

yasuはそう思いCDを流し聞いた。

弥生が歌ってたなんて、俺、気づかなかった。

まさか、弥生が俺に隠れてCD制作してたなんて・・・。

でも、この曲、福岡のホテルで弥生が歌ってた。

弥生の思いが込められた曲。

そんな時、弥生が買い物から帰ってきた。

あれ・・・?
yasuさんの靴がある。

もうー帰ってきたのかな?

弥生は部屋の中を見渡しがyasuの姿を見ることはなく、しかたなく地下にあるスタジオへと行った。

yasuはCDを手にしてた。

弥生は何も言えずに佇んでいた。

「弥生だったんやな。
あの曲歌ってたの・・・」

「yasuさん・・・」

「なんで言ってくれんかったん?」

「それは・・・」

「俺が弥生のこと、利用すると思ったから言わんかったん?」

「そうじゃないの」

「じゃ、なんなん?」

「yasuさんに黙ってたことは本当に悪いと思ってる。
でも、これだけは、私1人でやりたかったことなの」

「なんでなん?」

「私の夢であり、私だけの思いだから・・・。
だから、yasuさんと雄を巻き込みたくなかった」

「俺はいいけど、このことを雄祐が知ったら傷つくやなの?」

「そうかもしれない。
でも、私は雄を信じてるから」

「せやけど、そう思っとるのは弥生だけなんちゃうの?
それでも弥生はいいんか?」

「私は、雄を信じることしか出来ないから」

「アイツが知ったら、自分の足で2度と立ち上がることが出来なくなる。
それでも、弥生はいいんか?」

「それでも私は雄を信じてるから」
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