Finale Love
「哲也さんー・・・」

「それに比べたら、強くなったな。
全て弥生ちゃんのおかげだな」

「はい・・・」

その頃、弥生はyasuの宿泊先のホテルへとついていた。

「ただいま」

「おかえり。
雄祐君とは話が出来たか?」

「うん・・・。
出来たよ」

「そっかー・・・」

「yasuさん」

「ん?」

「雄にCD渡してくれて、ありがとう」

「うん」

「弥生はこれから、どうする気だ?」

「このまま俺と一緒にいるか?
それとも、雄祐君の元に戻るか?
決めるのは弥生自身なんだぞ」

「わかってる」

「そうかー・・・」

「yasuさんは・・・
どうしたい?」

「俺はこのまま弥生に側にいてほしいと思ってる。
俺にとって弥生は、誰にも渡したくない存在。
でも、弥生がイヤだと言えば俺は離れる。
それが弥生の幸せだからな」

「yasuさんー・・・」

「俺の気持ちは固まってるから」

yasuはシャワーを浴びに行った。

俺やて、弥生を手放したくない。

でも、俺の気持ちだけで弥生を縛りたくない。

弥生を思う気持ちは何1つかわらない。

雄祐君も、こんなんやったんかなー?

今、なんとなくやけど、雄祐君の気持ちがわかる。

俺やて1人の男なんやな。

こうゆうふうに1人の人を思うことなんて、ないと思ってた。

でも、弥生に出会って、弥生の側にいて、弥生を知った今。

弥生の幸せを願える俺になれた。

それまでは、俺が俺自身の幸せしか考えることも思うこともなかった。

弥生が雄祐君に思う一途な気持ちが、俺は好きや。

俺には出来ないこと。

弥生だから出来たこと。

弥生は、ホント、女の中の女や。

そのことに、弥生も雄祐君も気づいてないんやろうな。

こんな俺が2人に出来ることは1つしかないんやな。

俺はピエロに過ぎないかもしれない。

それでも、俺は、弥生の幸せを願いたい。
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