Finale Love
「これで、俺もすっきりして東京に帰れるわ。
弥生」

「ん?」

「こんな俺を守ってくれて、ホンマにありがとうな。
弥生には感謝しきれん」

「そんなことないよ。yasuさん。
私はyasuさんと少ない時間を共に過ごせて幸せだったよ。
こんな私のことを思っててくれたんだから。
そんな幸せなことはないよ。
ありきたりな言葉かもしれないけど、yasuさんにはありがとうしか言えない」

「弥生ー・・・」

「こんな私に会いにきてくれて、ありがとう」

「俺やて、弥生にありがとうや」

「yasuさん・・・」

「ほな、俺、もうー行くわ」

「うん」

「雄祐に自分の気持ち、ちゃんと言わなあかんよ。
俺と違って、雄祐は鈍感やから」

「わかってる」

「ほなな」

yasuは弥生の病室をあとにし東京へと帰った。

屋上にいた雄祐は弥生の病室に戻ってきた。

「yasuさんは?」

「東京に帰ったよ」

「いつ?」

「雄が病室に戻ってくる10分前ぐらいに出て行ったよ」

「空港まで見送りに行ってくるわ」

そんな時。

雄祐の携帯にyasuからの電話が入り、雄祐は慌てるように病院の外へと出た。

「はい。もしもし」

「空港まで見送りにこなくてもええからな」

「え・・・」

「雄祐は弥生のそばにいてやらなあかん」

「でも・・・」

「ええから、俺のゆうこと、きき」

「わかりました」

「ほな、電話切るな」

雄祐はyasuとの電話を切り弥生の病室へと戻った。

「yasuさん見送りに行ったんじゃないの?」

「途中でyasuさんから連絡が入って『弥生のそばにいてやれ』って、言われて戻ってきた」

「そーだったんだ」

「うん」

「ねぇー雄」

「ん?」

「雄の気持ち、気づいてわかってたよ」

「弥生ー・・・」
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