Finale Love

♪強固たる徹透♪

「私こそ、よろしくお願いします」

そんな矢先、弥生のスマホが鳴った。

弥生は少し慌てるように誰もいない寝室へと向かった。

弥生の行動を見てた雄祐は何も言わずに見ていた。

「はい。もしもし?」

「弥生。
元気にしてるか?」

「あっ。
お兄ちゃん」

「もうーすぐおっかさんの命日だけど、くるの?」

「お姉ちゃんは、くるって言ってた?」

「ねえは、旦那さんとくるよ」

「そうー・・・」

「オマエ、今、何処にいるんだよ?」

「福岡にいる」

「はぁ?! 
また、なんで福岡におるの?!」

「まぁー・・・
いろいろとあって・・・」

「ふんー・・・。
生活出来てるの?」

「うん」

「なら、いいけど。
ねえは知ってるの?」

「ねえには言ってない」

「ふんー・・・。
オマエももうー大人だから口うるさくは言わないけど、たまには顔見せにこいよ」

「うん・・・」

「まぁーそうゆうことだから、電話切るよ」

「あっ、お兄ちゃん」

「ん?」

「今、付き合ってる人がいる」

「結婚するのか?」

「まだ、そこまではいってないけど、同棲はしてる」

「むこうの両親には会ったのか?」

「いちよね」

「そうかー・・・。
同棲もいいけど、早く結婚しろよ。
36歳なんだから」

「うんー・・・。
わかってる」

「まぁーそうゆうことだから、命日にくるだったら、早めに電話してこいよ」

「わかった」

お母さんの命日かー・・・。

もうーそんな時期かー・・・。

早いなー・・・。

福岡にきてから1回も実家に帰ってないんだよなー・・・。

1度は帰らなきゃいけないよなー・・・。

雄のこと、話さなきゃいけないよなー・・・。

でも・・・。
< 96 / 145 >

この作品をシェア

pagetop