寮の夜は甘い夜。





自分の部屋に戻ると、外はもう薄暗くなってきていた。









楓はベッドで横になっている。









私はというと、ソファの上で体育座りをしていた。









「由良、おいで。」









楓が急に発した言葉に耳を疑った。









おいで、とはなんぞや。









ここで、まあ、頑固になっちゃいけないと思って「素直」に楓のところに行くと、横になっていた楓に腕を引かれた。









世界がぐるっと反転する。




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