寮の夜は甘い夜。
・・・キスをしてて気が付いた。
これじゃ、星見れない。
少し位は星を見たかった。
いや、まだ遅くないハズ…!
楓の胸を強く押すと、深いキスが止んだ。
「なに、もっと?」
「ちっが…!」
「じゃーどうしたのさ。」
「ほっ星見たいから、キスをやめてもらおうと、思いましてですね…」
「暗いの怖いんじゃなかった?」
「やー、挑戦っすよ、ハハハ。」
「ま、見たきゃ見れば?」
「あー、うん。そうする。」
その言葉を最後に、覆いかぶさってた楓の身体が横にどく。
っやっぱ、こわいや………
楓の服の裾をギュッと掴んで恐る恐る上を向くと無数の星たちがキラキラと輝いていた。
「ッきれー。」
「あーあ、つまんない。俺寝るから」
「いやっ…!それはマジで勘弁。ヤだよ、寝ないで。」
何故か不機嫌そうな楓はこの綺麗な星たちが見えていないかのように目を瞑ってしまう。
「ちょちょちょ…!本当に寝ようとしてるの!?」
「だってつまんねーし。由良とイチャイチャできると思ったから来たのにさ、なんだよ、怖くないのかよ」
「そう、それなんだけど…星見てると怖くないんだよね。」
「はあ!?マジ意味わかんね。俺今不機嫌だから話しかけんなよ。」
そう言って楓は寝てしまった。