寮の夜は甘い夜。




「おー由良ちゃんじゃん。いらっしゃい」




「どーもどーも、両想いの滝沢くん。」





「なんだよそのあだ名…」





「いただきますっ!」




「ああっ!それひなが作ってくれたやつ!俺の分取るなよ!」





滝沢君は自分の分を確保して美味しそうに食べている。





羨ましいなあ、こんな関係。





クッキーたちに目を戻すと、頭の中はクッキーが支配した、けど。





「おいしいいいいい!!」




「ありがとー」



「両想いの滝沢くんじゃないでしょ、作ったの」



「まー、俺のひなだからなっ」



「うわっ」



< 63 / 106 >

この作品をシェア

pagetop