寮の夜は甘い夜。




楓のところに行くと、グイッと腕を引かれてそのまま、すっぽりと包まれた。







温もりが心地いい。







「…なんだ、もう抵抗しねえんだ」






「…別に、今はそうゆう気分じゃないだけ」






「それでもうれしーよ。由良の気が変わらないうちに、もっとやってもいい?」






楓が顔を近づけて話す。







吐息がかかった頬は、熱くなる。







火照っているのが自分でもわかった。







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