寮の夜は甘い夜。
本当のキモチ。
「気づくも何も、嫌なものは嫌」
「そんじゃあさ、もし夜に楓いなくなったらどうする?」
怪しげな目をキラリと反射させて、両思いの滝沢くんが言う。
「夜はダメだよ、怖くて寝られないもん」
「ほーほー。つまり、夜以外はいなくてもいいと?」
「んまあ、平気なんじゃない?」
「じゃあ、試してみようか!」
楓と昼合わないくらいがどうしたって感じ。
正直、両思いの滝沢くんがどうしてそんなに楽しそうなのかも、よく解らなかった。