魔力のない世界
検査が終わり、またあの窓ひとつ無い部屋に入る。
今日も一日、やるべきことが終わった…
そんなことを考えつつ、私は硬いベットに横になった。
真っ白な天井を見ながらぼーっとする事。
彼女にとっては、その時が一番落ち着く時だった。
しばらく天井を眺めてじっとしていると、ドアが開いた。
「お疲れ様です。食事です。」
お盆に乗っている味の薄そうな料理を受けとると、机の上に置いてもくもくと食べ続ける。
案の定、味の薄さは素晴らしく酷いものだった。
食べ終わった皿を回収され、部屋のなかは彼女一人だけになった。
ひとつ大きく呼吸をし、再び硬いベッドに横になった。
お風呂に入る時間になるまで少し寝よう…