初恋
「結衣が死ぬって分かったのはあたし達の目の前からいなくなったあの日からだよ。
つまりね、その日記帳にはあたし達が知らないことがいっぱい詰まってた。
だからそれを…」
「やめろよ」
あたしの声を遮って瀧澤は言った。
「小説とか、やめろよ。
知らなくていいこともあるだろ。
俺は何も知りたくねーよ。
今さら、何も知りたくねーよ。」
「でも瀧澤…」
「綺麗な思い出のままにさせろよ。」
…綺麗な思い出?
「一番思い出にできてないのは瀧澤だよ…」
「は?」
「瀧澤は自分で自分のことを分かってない!
思い出になんてできてないじゃん!
今でも結衣はどこかにいるんじゃないかって思ってるんでしょ!?
結衣のことをまだ恨んでるんでしょ!?」
あたしは怒鳴っていた。
「赤ちゃんビックリすんだろ。
落ち着けよ、千夏。」
そんな笹野の言葉もシカトして続けた。
「…もう、結衣を許してあげてよ。
結衣は間違いなく、瀧澤を愛してた。
あんたは分かってない。
結衣のこと、なんにも分かってない!!!」
涙が溢れ出した。
「…んなこと言っても、もうあいつには聞けねぇだろ。
もうあいつはなんにも答えてくれねーんだから。」
つまりね、その日記帳にはあたし達が知らないことがいっぱい詰まってた。
だからそれを…」
「やめろよ」
あたしの声を遮って瀧澤は言った。
「小説とか、やめろよ。
知らなくていいこともあるだろ。
俺は何も知りたくねーよ。
今さら、何も知りたくねーよ。」
「でも瀧澤…」
「綺麗な思い出のままにさせろよ。」
…綺麗な思い出?
「一番思い出にできてないのは瀧澤だよ…」
「は?」
「瀧澤は自分で自分のことを分かってない!
思い出になんてできてないじゃん!
今でも結衣はどこかにいるんじゃないかって思ってるんでしょ!?
結衣のことをまだ恨んでるんでしょ!?」
あたしは怒鳴っていた。
「赤ちゃんビックリすんだろ。
落ち着けよ、千夏。」
そんな笹野の言葉もシカトして続けた。
「…もう、結衣を許してあげてよ。
結衣は間違いなく、瀧澤を愛してた。
あんたは分かってない。
結衣のこと、なんにも分かってない!!!」
涙が溢れ出した。
「…んなこと言っても、もうあいつには聞けねぇだろ。
もうあいつはなんにも答えてくれねーんだから。」