初恋
「豪邸って、お嬢様ってこと?
別にどうでもいいけどさー、笹野はお嬢様っぽい子興味ないでしょ。
あいつのタイプはコテコテのギャルじゃん。」


あたしはそう言い残して、教室へ戻った。

戻った瞬間に、先生から一言。

「あとで職員室来るように。」




あたしの頭の中は、正直少しパニックだった。

読者モデル?お嬢様?
こんな田舎くさい子しかいないところに東京のそんな可愛い子が来たら…笹野も手出すのかな。
笹野の手の速さは有名。
チャラいどころではないくらいにチャラい。

手出しするくらいならもう慣れっこだけど、本気で好きになっちゃったら…なんて考えてた。

男っぽい性格のあたしでも、笹野のこととなれば恋する乙女なのだ。



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