□□□□□□□セクシー・コメディ□□□□□□□「コンクリート・ジャングル」
「…いいね、ありす。
俺、こういうの好きだ。燃えるよ」
それから、奴の陰湿なセクハラが始まってしまった…
まず、オフィスの席替えをし、私の席を自分の真っ正面にした。
午後4時半になって、私に仕事を言いつけ、残業させる。(定時は5時)
手伝うと言って、私の至近距離に自分の椅子をひきずって来て、二人三脚のように仕事をした。
何かといえば、私を指名。
皆の前で「おい、ありす、お茶くれよ」と妻のように呼ぶ。
顔も見たくなかったけれど、廊下ですれ違った時、思い切って
「私を呼び捨てにするのやめて下さい!」と睨みつけると
「お!いいねえ、ありす。その顔〜」
コノヤマは私のバストトップを
ちょん!と人差し指で突き、去って行った。
「……!」
また胸を触られたショックで
(しかもビーチク命中!)私はその場に立ち尽くした。
コノヤマは冴えない男だが、結構、権力者なのだ。
社長と親戚なのは、誰でも知ってる。
当然、社内では不倫の噂が立った。
周囲の視線が痛い。
肩身が狭い。
飲み会に誘ってもらえなくなってしまった。
(コノヤマの中で、会議室でキスをした時から皆川ありすは「俺の女」になった。
そして、自分のしていることを私が退職するまでセクハラだと気付かなかった。私が怒るのはポーズであり、彼はそれもプレイだと思ってた)