□□□□□□□セクシー・コメディ□□□□□□□「コンクリート・ジャングル」
携帯の求人広告で見つけた
新しいお仕事。
仕切られたオフィスの一角で面接した
『ヨネダ』は私を見て、目を丸くした。
「えっと…お仕事の内容なんですが」
安っぽい紺のスーツに身を包んだ彼は言いにくそうに、視線を下げ、眼鏡を人差し指で押し上げた。
まだ若い彼は、見栄っ張りのようで
ガリガリの手首に巻いた時計は、
ロレックスマイスター。
「はい。わかってます!」
私はきっぱりと答えた。
多分、そうなんじゃないかと
見当は付いてた。
怪しげな商品を売りつけようとするテレフォン・アポインター、
または、電話を使ったエッチなお仕事。
…後者だった。
ヨネダが驚くのは、無理もない。
童顔で、肩までのサラサラヘアの私は
とても清純そうに見えるのだから。
面接の時も、淡いブルーのワンピースに白いレース柄の日除けアンブレラを携えて現れた。
出勤時間はフリー。
退社時間もフリー。
日払いも可。
どんな仕事だろうと、とにかく、
やるしかない。