□□□□□□□セクシー・コメディ□□□□□□□「コンクリート・ジャングル」


トイレに行きたくなった私は、
立ち上がり廊下に出た。


すると、いきなり。


「ああああああー!」


向かいの部屋から、大きな若い女の叫び声が聞こえてきて、私は飛び上がった。


殺人事件でも起こったのかと、パニクったが、続いて聞こえてきた
「イッちゃう~」という女のセリフにハッとした。



そっかあ……

会話なんか必要ないんだ…


私は便座に腰掛け、目から鱗が落ちる思いがした。


うんうん、これなら、気を使って会話なんかしなくていい…


うなづきながら、自分の部屋に戻る。


ドアノブに手を掛けたところで、いきなり向かいの部屋のドアが開いた。


「あっ…」


私達は同時に声を上げた。


出てきたのは、ものすごい巨漢女。

手に持った1リットルのペットボトルのコーラが500mlに見えてしまう。

しかもむさ苦しい。


女は私を見ると、ニカっと黄色い歯を見せて笑った。



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