青空ビックデイズ




「はぁ…」



あれから俺は
しばらくため息しか出なかった。


なんたって高校生活初日に
学校を抜け出して来たんだ。



…なにしてんだ、俺。



変な男に絡まれてイライラしてたのと
周りの痛過ぎる視線が原因で
よく考えもせず教室を飛び出して来たが
よくよく考えると
大変なことをしてしまったと気付いた。



「はぁ…」


先ほどから何度目か分からない
ため息をついてから、
自室のベットに寝転がりながら
あいつのことを思い出していた。




変な男だったな…


他の奴らは少し冷たくすれば
自分から離れて行くのに
あいつは妙にしつこかったな…


そこまでして
俺に話しかけるメリットは何なんだ?


大体さっき出来た『友達』がいるなら
そいつらといればいいものを…



そこまで考えて
俺は考えるのを止めた。



「俺は何であいつのことなんか
 考えてんだよ…」


そしてふっと息をつくと
そのまま眠りについた。

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