青空ビックデイズ




次の日の朝
カーテンの隙間から差し込む
太陽の光で目が覚めた。


低血圧の俺は
頭がボーッとして
ベットから起き上がれず
仰向けの状態のまま
再び目を閉じた。



次に目が覚めたのは
家を出る時間直前だった。




「やべぇ…!」




起こしてくれる人がいないと
こういうときに大変だなと
改めて思い知った。




「そういえば俺あれから
 そのまま寝ちまったんだっけ?」



未だボーッとする頭で
昨日のことを思い出しながら
急いで支度を済ませた。




それから俺は急いで学校へ向かい
遅刻ぎりぎりで教室についた。





「あっぶねぇ…」




教室のドアの前に立ち、
走ったせいで乱れた呼吸を整えた。



「はぁ…はぁ……ふぅー」



朝から大パニックを起こしたせいで
かなり混乱していた頭も
深呼吸をしているうちに、
だんだん落ち着いてきた。



「あ…」


ようやく落ち着いたところで
重大なことに気がついた。



俺…
大声を出した後
そのまま教室を飛び出したんだっけ…



「やべぇ…」


きっと昨日のあれで
クラスメイトからの俺の印象は
最悪のはずだ。



教室に入った瞬間
昨日のような周りの視線に
耐えられないかもしれない。



いっそ今日もサボってしまおうか。



そんな安易な考えが脳裏をよぎったが、
今日学校をサボったところで
その場凌ぎにしかならないのは明確だ。




そう考えると
中学の頃のあの光景が蘇り、
教室のドアにかけた手が
小刻みにふるえ始めた。



「はっ…情けねぇ」



震え続ける自分の手を眺め、
自嘲気味に笑った。





あれぐらいなんだ。

あいつらのことなんか
どうでもいいじゃねぇか。

いつまであの頃に縛られてんだ。



そうやって
心の中で自分を罵ってみても
手の震えは止まってくれない。



くそっ…



そんな自分が悔しくて、
俯きかけた瞬間
目の前のドアが開いた。

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