あの花が咲く前に③
Ⅶ 別れは唐突に





「空斗っ!!

 空斗空斗空斗空斗!!!!!」


「朝から うるさい!」


月曜の朝だ。

今日の水当番は吹雪。

俺はいつも通り 登校中。

つつじが大声で俺の名前を

叫びながら走ってくる。


「大変だっ!大変だ大変っ

 大変なんだよ!!」


「何の話だよ。」


「うたちゃんが!

 うたちゃんが!!」


「詠が・・・どうかしたのか?」


つつじは何故か

涙を流してて・・・。

詠がどうしたって言うんだよ。

昨日は セリアと遊園地で

デートしてたじゃねぇかよ。




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