淡色ドロップス
怪訝な目をしていることを感じ取ったのか田宮は意味深に笑う。
「なんかさー、見せたくなるんだよね。瀬野センセーと彼女のやりとりって」
「っ」
「時間分かんないのが難点だけど、まあ10時から待てばいずれ来るでしょ」
センセーと彼女の、やりとり…??
さっぱりピンとこない。
それはカナちゃんも同じなようで眉間にシワを寄せながら、分からんと漏らす。
でも、そんなこと言われちゃったら行かないわけにはいかないでしょ。
デートを追跡するなんて、しかも実習生とはいえセンセーを。あってはならないことだけど、こうでもしないと諦めきれないんだ。
お母さんごめんなさい。
美緒はついに人のデートを追跡するような恥娘へと堕ちていきます。