淡色ドロップス





その後も可愛い雑貨屋さんに入っては出てくる二人を、ぎこちない尾行で追いかけた。


ここまで尾行してみて分かったこと。

この数時間だけで、何度もセンセーの知らない顔を見せ付けられた。きっと、私が特別だって感じた笑顔も、彼女にとっては当たり前なのかもしれない。


彼女と一緒にいるセンセーの顔はとっても柔らかくて、かと思ったら意地悪で。

態度でもそう。愛想がないかと思えば、ちゃっかり紳士的なんだ。


何よりその全てを知っていて笑う彼女さんの笑顔が、本当に可愛かった。


例え壊そうなんて企んでも
壊せないよこんなの。





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