淡色ドロップス




「あのさあ、田宮。面白半分で参加してるなら、それ食べて帰ってくれる?」

「ちょ、カナちゃんっ」


喧嘩腰の言い方はよくないよ。

そういう意味で宥めるけれど、苛立ちが最高潮に達したカナちゃんはお箸を置くと、私を振り払う。


「美緒は真剣みたいだし、これ以上面白半分で傷つかせないでくれるかな」


いやあの真剣みたいだしっていうか、真剣ですわい。


じゃなきゃここまでしないし傷つかないと思うんだ。ていうかこれを本気じゃないって言われたら、私は本気の恋なんてしたくない。


だってこれ以上苦しくて傷いってことでしょう? そんなの私耐えられん。






< 131 / 155 >

この作品をシェア

pagetop