淡色ドロップス
もしかして…気を利かせてくれた…?
「ごめんなんか逆に」
「あ、いいえ」
まさか彼女さんが私とセンセーを二人っきりにしてくれるとは思わなかった。
それだけ余裕と
自信があるってことなのかな。
「付き合ってもう長いんですか?」
「あー、うんまあ、」
違う別に私だって
こんなこと聞きたくない。
「彼女さん、めっちゃ可愛い顔してますね。なんか愛嬌あるっていうか、失礼かもだけど、私の友達の家で飼っているイヌに似てます」
なんでせっかく二人っきりになれたのにここにいない彼女さんのこと煽ててるんだろわたし。
自分で自分が嫌になる。
でも今喋れることって、結局彼女さんのことしかないよ。怖くて、そんなことでしかセンセーの機嫌を伺えないの。
ソッと、センセーを見上げると、なんとも言い難い顔で私を見ていた。
「っ」
「跡、つけてた?」
ドクン、と心臓が波立つ。