淡色ドロップス
怒っているように捉えてしまう表情を前に私は目を泳がせた。
な、なにも出てこない。
固まった後ゆっくり頷く。
「ごめんなさい…」
呟いた弱々しい謝罪。
嫌われた、ゼッタイ。
もう笑いかけてもらえない。
ウザい奴って認識が生まれたかも。
どうしよう、どうしよう。
「それは、興味本位で?」
「っ」
喉の奥がギュッと苦しくなる。
違う。そんな軽い理由でここまで尾行していたわけじゃない。
どんな理由であろうと、コレがいけないことであることは分かってました。
それでも止められなかった。
全てはセンセーを諦めるために。
好きって気持ちを
私なりに精算するために。