淡色ドロップス




「ちがっ、あの私川口くんのこと瀬野くんと勘違いしちゃ…「知ってる」

えじゃあなんで…。


そこでタクシーが瀬野くん宅に着いたことによって話が一時中断された。


お金を払うと私の腕を掴む瀬野くん。普段からは見受けられない強引さに私は戸惑うばかりだった。


───ガチャ。


「待っ、もう遅いし…っ」


玄関まで足を入れたところで今日一番の踏ん張りを込める。

とはいってもお酒のせいか思うように力が入らない。


「やだ」

やだ!?

そんな駄々を捏ねられると思ってなかっただけに混乱が生まれる。


「で、でも川口くんにも迷惑掛けちゃったのに私まだ謝ってもないし…ていうか私お酒臭いから…っ」

「早くしてよ。
こんなところで押し倒されたいわけ」

「、」


怯んだ瞬間を捕らえられ
ベッドへ強引に連れられる。



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