淡色ドロップス
そしてこれまた雑に投げ込まれた。
ここまで雑に扱われたのも初めてで、私の服や髪の毛は豪快に乱れていた。
「最初に言っておく」
「…へ」
「余裕ないくらい嫉妬してる」
「っ」
ソロリ、と顔を上げた瞬間────私の上に馬乗りになる瀬野くんと目が合う。
ドキッ。
ネクタイを片手で緩めるその仕草が胸を痛いほど締め上げる。
「ま、間違えちゃってごめんね…っ」
「はっ、それだけで僕が
こんなに怒ってると思ってんの?」
「…膝枕もしてもらったから…?」
事を掘り返したくはなかったがそれしか考えられず躊躇い気味に口にする。