淡色ドロップス




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「あおはよ」


今度はカーテンから漏れる光と共に上半身裸の瀬野くんを視界が捉えた。


朝からやけに刺激の強いものを見てしまい昨日の熱が一瞬蘇る。


グレーのスウェットパンツを履きこなす瀬野くんは、シャワーを浴びたようで髪の毛が濡れていた。


それを首にかけたバスタオルでガシガシと乱雑に水気を取っている。


男の人にしては白い肌に見惚れているとその顔面にスウェットを投げ込まれる。


「ぶ」

「それ着な」

「あい…」


いつもの瀬野くんだ。

キャミソールにパンツ姿の私は、その上からスウェットを着ると、シャワーをお借りしに脱衣所へ向かった。


わざわざスウェットを
着る理由はやっぱり恥ずかしいから。


そうして身体と髪の毛を丹念に洗い終えると、キッチンからいい匂いが伝ってくる。


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