淡色ドロップス







暫く考える素振りをしていたが、あまりにも友達が答えを待ち望んでいたのであたしは意を決して口を開いた。



「仕方が分からなかったから!」



そう言ったらまるで
漫画のように友達は

机の上にズッコケた。



「志乃ちゃんは
目瞑ってるだけでいいんだよ!」


「え!?」


「もーっうじれったいなあ!
さっさとキスくらいしちゃいなよーっ!」



キスはもう大事なものじゃないのかな。

気軽に出来なきゃ面白みがないのかな。



夏もそう思ってるのかなあ。



首をだらんと下げたら、それが頷いていることだと誤解した唯ちゃんが嬉しそうに「頑張ってね!」と言った。






追加


キスは「頑張ってね」と

言われるほど気力を使うものなのデスカ。



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