淡色ドロップス
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学校の帰り道。
夕焼けが照らす道沿いを
夏の自転車が通り抜けていく。
最初の頃はお尻の筋肉痛が酷かったけど最近はそこまでじゃなくなった。
腰に手なんか回さなくたってバランスが取れるくらい、ずっとこのスタイルで下校している。
「夏ー」
「あー?」
「アイス食べたーい」
「また食いもんかよ。
今日はコンビニ寄らねーぞ」
「えーっ、行こうよ!」
「無理。俺いま金欠」
「偶然だねあたしも!」
「お前また俺の金集る気だったな」
ちえ、ケチけち。
ガタガタと荷台を揺らすと夏が怒ったようなビビったような声を上げた。
「はっはは、変な声ー」