淡色ドロップス




あ。


あ、歩くと一気に尿意が増す。

私はまるで産まれたての子鹿のようにプルプルしながらも、必死に尿意を抑えた。


みんなの視線が見守る中教室を出、浮かない顔で阿久津くんの隣を歩く。


なんだっけ、保健室だっけ…。

(ダメだもはや漏れる五秒前)


「はやくいってきたら」

「え」

「トイレ」


保健室に続く階段を下りずに言った阿久津くん。え、え、え。え!?


ええいなんか知らないけどもう間に合わない!!







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