淡色ドロップス
「アレから大丈夫?」
「はい、」
ドキドキ、
あ、ダメだ
すき、
好き、
スキ。
ポーッと、見惚れているとカナちゃんにパシパシと肩を叩かれた。
「美緒、そろそろ行こ」
「…ぁ、うん」
「じゃばいばーい」
コウさんの隣にいた
友達が陽気に手を振る。
わたしとカナちゃんが振り返す中、その人は控えに会釈をした。
そうして背中を向けて歩き出した途端
「ちょっとなにあの人!?」
カナちゃんが興奮気味に声を荒げた。
「え?」
「ヤバイんだけど美緒あの人に助けてもらったの!? 羨ましい〜!!」
「でしょでしょ! もうすっごいカッコいいの〜! しかも今日ちょっと笑ってくれたっ」
「い〜なあ〜。 アレは恋に落ちてもおかしくないって」