淡色ドロップス





平凡な私なんかじゃ太刀打ちできる訳ない。ないけれど、諦めることも出来なくて。


中途半端な今の心情が凄く気持ち悪い。



「はあ知りたいなあ。センセーのこと」

「帰り道尾行する?」

「ストーカーじゃん!」



思わず食べていた
唐揚げを出しそうになった。

あっさりと重いこと言うなあ。


そんな尾行だなんて。

び、尾行だなんて…。





「いやあホント美緒の
そういうところ好きだよわたし」



電柱に張り付く
私を見てカナちゃんが言った。


アリガトウ。



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