淡色ドロップス
「うへへ」
「ニヤけ顔こわ!」
膝に貼られた絆創膏を見るたび、センセーを思い出しては一人ニヤける私。
そんな姿を心底気持ち悪そうに見つめるカナちゃん。
「やばいカナちゃん。わたし今幸せ過ぎてお弁当鼻で食べれるかも」
「ゾウかよ」
「もうね瀬野センセーかっこ過ぎる」
「今朝聞いた」
「結婚したい」
「それも今朝聞いた。そういう惚気は私じゃなくってセンセーにいいなよ」
言いながら廊下側に目をやるカナちゃん。視線の先には、相変わらず女子の的にいる瀬野センセー。
ちょっと前なら嫉妬で狂っていたけれど今はそんなんでもない。
だってね、気づいたんだ。