嫌いなんて言えない。
なんていい人なの・・・。

「あ、ありがと。」


「いいえ。あなたって下谷さん?」

「え、名前覚えてくれてるの?」

「えーそりゃ同級生だしね。」


嬉しい!

こんな事言われたの
久しぶり!というより
初めて・・・だよ。

「どうしたの?」

「え?」

あたしの頬には自然と涙がこぼれていた。

「そんなに痛かった?ごめんね。」

「いや!全然大丈夫だよ!」

「そっか、良かった。」

「ねえ、悪いけど名前教えて」

「あ、言ってなかったね。私は原口優衣菜(はらぐちゆいな)よろしくね。」

「優衣菜ちゃんっていうんだ。」

「優衣菜でいいよ。私も藍葉って呼んでいい?」

「うん!」


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