あの日、言いたかったこと。
その日の休み時間のことだった。
俺が机で寝る準備をしていると、突然机に影ができた。
どうせ健太だろ、と思って顔を上げると……
「……宮山?」
なんと、そこにいたのは宮山だった。
宮山とはただ同じクラスってだけで別にそんなに仲が良いってわけでもない。
この前悠斗のことを聞いた時、初めてまともにガッツリ話したぐらいだ。
「あの……さ」
「どうした?」
宮山は空いていた俺の前の席に座った。
そして、ゆっくり口を開いた。
「悠斗のこと……なんだけど」
「……あぁ」
「……昨日の話聞いて、何となくは事情を察した」
……俺はまっすぐ宮山の目を見た。
宮山はそんな俺の視線に少したじろいだけど、同じように俺を見てきた。