あの日、言いたかったこと。

前は俺の気付かない心のどこかで恐れていたのかもしれない。

誰かと親密になることを。

……また、失ってしまうのが怖いから。


でも、今は違う。


「日向、クリスマスは一緒に過ごそうな!」

「絶対やだ。
何でクリスマスにお前と二人きりで……」

「いいじゃん、彼女ナシの寂しい者どうしでさ!」

「お前と二人で過ごすぐらいなら一人でいいや」

「えぇっ!?」


俺はもう逃げないよ。

自分の気持ちに正直に生きていくよ。


やりたいことは全部やる。

悔いの残らないように。

そして……誰かに伝えたいことがあるなら、ちゃんと伝えるよ。

後悔しないように……絶対。


そう、決めたんだ。

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