あの日、言いたかったこと。
葬式には行かなかった。
いや、行けなかった。
墓参りにも未だに行けていない。
結局俺は……光輝に何も伝えられないまま。
いつでも仲直りできると思ってた。
これから先、まだまだ長いから。
でも……次なんてないこともあるってことを、おばさんの死で理解したはずだった。
それなのに俺達は同じ過ちを繰り返した。
ずっとそばにいた親友を……失った。
ぎくしゃくした関係のまま。
最低の突然すぎる別れだった……。
伝えたいのに……もういない。
それがどれだけ辛くて苦しいことか……。
サッカーはやめた。
二人揃ってやめることに監督は物惜しげな顔をしていたが、もう続ける気力なんて残っていなかった。
俺の心にぽっかりと空いてしまった穴は……塞がることはなかった。
そしてそのまま……ズルズルと時だけが過ぎていった――