あの日、言いたかったこと。


次の日。

俺は教室で杏と二人で話していた。

もちろん内容は悠斗のことだ。


「……ユウ君、やっぱりあの練習試合のこと気にしてるのかな」

「だろうな。
まぁ、でも……」


……それだけじゃなさそうだけど。


何かがあるんだ。

俺や杏には分からない何かが……。


きっと光輝にまつわることだろう。


でも、俺には原因はあの練習試合のシュートぐらいしか思いつかない。


だけど、悠斗はシュートをしただけ。

実際、光輝が待っているのに気づいていながら悠斗に回したのは……俺なんだ。


あの日……俺があそこであんな決断をしなければ、こんなことにはならなかった。


そう……何度後悔したことだろう。

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