ソットボーチェ~あなたの声で~
出会い

「聖斗ー。ビール、おかわりー!!」

わたしはグラスを聖斗に渡した。

高山聖斗<タカヤママサト>

居酒屋の店長…、そしてわたしの友人。

ここ昼間は聖斗のお母さんがカフェをやっていて、夜になると飲み屋になる。

だから居酒屋と言っても元々はカフェなわけだから、そんなに広くはない。

ただ、聖斗が好きでやってるだけ。

わたしだって知らない店で飲むより、友人の店で飲むほうが楽。

「お前、最初っからピッチ早ぇんだよ。ホラ、何か食え」

そう言って出されたのは、生野菜。

レタスにトマト、キュウリがのってるだけの、ほんとただの生野菜。
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