ソットボーチェ~あなたの声で~
「ううん、わたしがうるさかったから…」
「いや、萌花……」
「わたしが、良い子じゃないから…」
「萌花、ごめ……」
「わたしが、わたしが……」
聖斗の言葉を全て被せた。
最後は視界が涙で滲んできて、何も言えなくなった。
「萌花、な……」
聖斗が何か言おうとしたけど。
「なーんて、ね!バカ聖斗!!こんなんで、わたしが泣くわけないし!!全くさぁ、お酒飲む席でどうして静かに飲まなくちゃいけないのよー。ねぇ、西田くん?」