ソットボーチェ~あなたの声で~
彼女の反応は絶対に分かっていないはずだ。

数十分しか一緒にいなかったけど、嘘が付けるような子には見えなかった。

「それは、そうかもしれませんけど…」
「そんな心配することじゃないだろ。ほら、飲むぞ」
「……はい」

彰は渋々だったが俺の言葉に返事をした。

多分、彰が心配してるのは俺のことが分かった上で近付いてくる子のことを言ってるんだろう。

でも彼女は、違うと思うんだ。

そんなことを思いながら、また一つ枝豆を食べようとした時。

「あ!!」

後ろからの大声に驚き、枝豆を食べ損ねた。
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