ソットボーチェ~あなたの声で~
「あー!!ごめんなさい!!すっげぇうるさい店ですけど、結構自由なので適当に座っちゃってください!!」
聖斗は慌てて、おしぼりを取りに行った。
「じゃぁ、ここ座りますか?」
背が小さめの茶髪で髪の短い男の人が言った。
「あぁ、そうだな。隣、座ってもいいかな?」
そう、わたしに聞いてきたのは、さっきの人とは反対に背が高くて黒い髪で少し長めの、ちょっとクセっ毛のある人だった。
「あー、はいはい。どうぞー。汚い店ですが、ごゆっくりー」
生野菜を食べながら適当に答えた。
「おい、どこが汚ねぇ店だって!?母さんに言うぞ」
おしぼりを持ってきた聖斗は二人の男性に渡しながら、わたしを睨み付けた。