ソットボーチェ~あなたの声で~
「何言ってんの!?おばさんが使ってる時はキレイだもん!!」
また、わたしたちの言い合いが始まった。
「はぁ…。ほんと二人はさ、そんな仲良しさんなんだから恋人になっちゃえばー?」
西田くんの言葉に、わたしたちは。
『絶対、ありえない!!』
ビックリするほど、息がピッタリだった。
「ほら、息ピッタリじゃん」
西田くんは笑った。
「でも!!わたしは、もっと素敵な声の人がいいの!!こんな、うるさい声の人はタイプじゃない!!」
「んだと、コラ!!」
また言い合いが始まった。
「また、萌花ちゃんはぁ…。そんな王子様みたいな声の人、いるわけないでしょ」
西田くんは溜め息を吐いた。