双子の物語
観覧車の中で……。 華菜side
私たちは、観覧車に乗った。
まだ、低いところだから大丈夫。
「華菜ちゃん。俺に何か嘘ついてない?」
陸くんは、突然、私にそういった。
……え……嘘っ……て、
まさか……。
「えーと、な、何で?」
「だって、怖いのとか苦手なはずなのに平気な顔してたし……」
やっ……やっぱり……。
「あのっ、それは……」
「俺、華菜ちゃんが苦手って知ってて、お化け屋敷つれてったんだ」
なんてことだ。
というか、何で陸くんが知っているの?