双子の物語
「実はね、話は長くなるんだけど、簡単に言うと私と大輝って兄弟じゃないんだ」
…………。
少しの間沈黙があった。
「え?……ぇえ!?なにそれっどういうこと?……って言うかそれほんと?」
驚いて、キョドっていた。
まぁ、驚くのは当たり前か……。
「うん。本当だよ。それにはすっごく深い事情があってね、私の本当のお母さんは、ずっと前に死んじゃったんだ。お父さんも……」
私が真剣に話しているからか、これは事実と思った華菜も、真剣に聞いてくれている。
「それで、お母さん同士が親友だったから、今のお母さんに引き取られたんだって。それで、私と大輝が双子の設定なのは、同い年の子が兄弟って言うのは、おかしいから。誕生日は私の方が早いんだ……」
私が、次々と言っていくと、華菜は次第に分からないような顔をしてきた。
まぁ、そりゃそうだ。
こんな話、一回で理解しろって方が無理な話。
私も無理だったし。