双子の物語
「終わったぁ~」
華菜が、声をあげた。
「私も~!」
わたしも、ちょうど終わったところだった。
「よしっ。職員室に持ってこ!」
私は声をあげた。
「陸くん。教えてくれてありがとねっ。助かった」
華菜は、陸くんに向けて笑っていった。
すると、陸くんの顔は、みるみるうちに赤くなっていって、
「うん。……ありがと……」
と、そっけなくいった。
照れてる。
かわいいね。
いい人じゃない。
良かったね、華菜。
「私もありがとね!」
私も、大輝に向かって言った。
「別に……」
大輝の方が そっけなかった。