双子の物語
といって、さっきまで伏せていた顔を上げて、大輝の顔を見ると、とてもいとおしいような……悲しいような……そんな顔をしていた。
え……?
「じゃ、ヒント。」
といって、大輝は私に顔を近づけていた。
そして、
「その格好……エいね?」
と、耳元で甘い声で、そういった。
何?これっ!
大輝ってこんなこと言う人だったっけ?
そう言って、大輝は部屋を出ていった。
うそでしょ?
私何ドキドキしてんのっ?
大輝だよ?
そもそも、大輝が、なんか変だよっ!
やっぱり最近おかしいと思ってたのは、勘違いじゃなかったんだ。
それより、我慢するのやめたってどうゆうことなの?
今まで我慢してたの?何を?何で?
何て疑問が、頭のなかをぐるぐると、回っていた。