双子の物語
夕食の時間になって、親に、下から呼ばれた。
部屋のドアを開けると、ちょうど佐奈も出てきた。
お互い、一瞬目があったけど、佐奈から目をそらされた。
まぁ、そうだよな……。
いきなりあんな意味不明なことされて、気にならないわけがない。
今まで、積極的に動いたことなんて、俺、ないしな。
佐奈が降りていつまた階段の後ろを俺もついて降りてった。
食べている最中も、佐奈はチラチラと、こっちを見てくる。
気づかれてないと思ってるんだろうけど、バレバレだ。
なんか、こんな一面始めてみたかもな。
俺に意識してくれてるみたいで、嬉しい。
まぁ、俺らが兄弟じゃないって知ってるからだけどな。
事情を知らなかったら、ただの変態だ。