双子の物語
「何で俺の顔見ないのかなって……」
と、少し笑いながら言ってくる。
絶対何でか分かって言ってる。
意地悪だっ!
って言うか、大輝ってやっぱり、こんな性格じゃなかったよね?
もっと何て言うか、優しいお兄さん的な感じだった。
それが、今では……今時の高校生?
って、そんな感じがする。
「おーい。また固まってる」
と、今度は、少し呆れながら笑っていた。
「……変。」
「へ?」
「大輝なんか変だよ?」
私は、大輝に訪ねていた。
「そうか?……そうかもな。」
と、自分でもそう言っている。