双子の物語
どうしよう。
やっぱり緊張するかも。
まだ来てませんように!
「よしっ。いるかどうか聞いてみるね!」
「……うん」
気の乗らない返事をした。
「あっ、あの、久保君って来てますか?」
と、華菜が隣のクラスの子に聞いた。
すると、そのクラスの人たちが、いっせいにこっちを見た。
……え?何事?
「え、久保にようなの?」
「まあ、ようではないけど……いる?」
クラスの雰囲気がすごくおかしく感じるのは気のせい?